近年、インターネットやＳＮＳの著しい拡大に伴いこのようなご相談が増え、社会問題となっています。
　基本的人権を侵害する書き込みに関しては、法務局等では人権侵犯事件として受け止め、必要と認めた場合には、その救済のために、その掲示板等の管理者や運営会社、データを保管しているサーバ会社など（以下「管理者等」と言います）に対して是正措置の一環として削除要請を行います。管理者等がその要請に応じて投稿者に削除を要請した場合、投稿者が拒否すれば以後その管理者等を使用できなくなることから投稿者は削除に応じることもあります。地元の人権擁護委員や法務局に相談・依頼して、この手続きを行うように求めて下さい。但し、海外の管理者等に対しては実効性がありません。
　また、名誉毀損罪や侮辱罪などに該当する悪質なケースでは、警察署の生活安全課が処理する場合もあります。具体的に内容を指摘し、被害届や告訴手続きをすることが考えられます。警察では、書き込みをした人物を特定して、投稿者に削除の要請をすることもあります。また、必要な場合には遠隔地でも投稿者に事情聴取を行い、悪質な場合は、検察庁に送致します。
なお、投稿者が不明の場合には、経由した管理者等を被告として投稿者の氏名・住所・電子メールアドレスを開示することを求めて「発信者情報開示請求」を裁判所に申し立てることもできます。

（2017年1月記）