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お知らせ

東京都消費生活相談員団交拒否事件,東京高裁でも東京都の不当労働行為断罪

東京高等裁判所第1民事部(福田剛久裁判長)は,2013年4月24日,東京都が国に対して提起した行政訴訟において,控訴を棄却する判決を言い渡しました。東京都の東京公務公共一般労働組合に対する団交拒否が不当労働行為として四度断罪されたことになります。
以下に,弁護団の声明を掲示して,紹介とします。
当事務所の担当弁護士は,小部正治,中川勝之,青龍美和子です。

東京都は直ちに団体交渉に応じるべき−東京都の控訴棄却判決についての声明

2013年4月24日
東京公務公共一般労働組合
東京都消費生活相談員ユニオン
同弁護団

  • 本日,東京高等裁判所第1民事部(福田剛久裁判長)は,東京都が国に対して提起した行政訴訟において,東京都に対して団体交渉応諾を命ずる中労委命令の取消を求める控訴を棄却する判決を下した。東京都の団体交渉拒否の違法が,都労委,中労委,東京地裁,そして,東京高等裁判所において四度断罪されたことになる。
    本件は,東京公務公共一般労働組合(以下「組合」という。)が東京都に対し,組合の分会である東京都消費生活相談員ユニオン(以下「ユニオン」という。)の組合員である消費生活相談員の5年雇止め問題や賃下げ問題について団体交渉を求めたが,東京都が団交自体を拒否し,あるいは不誠実な団交をした事案である。これに対し,組合が都労委に不当労働行為救済申立てを行ったところ,都労委が東京都の不当労働行為を明確に認定し,組合が申し入れた要綱の規定する雇用期間更新及び消費生活相談員の次年度の労働条件についての団体交渉に誠実に応じなければならないとの救済命令を発した。中労委も都労委の救済命令を全面的に支持して,東京都の再審査申立てを棄却し,東京地裁も東京都の取消請求を棄却していた。
    東京高裁判決は,特に,「このように解さないと,上記のような労働者は,事実上継続的な雇用が行われているにもかかわらず,そのような雇用実態にふさわしい処遇を求めて労働組合が団体交渉を行う余地がなくなることになり,憲法28条が労働者に団体交渉その他の団体行動をする権利を保障した趣旨が損なわれるからである」との判断も行った。我々は,東京高裁判決を極めて正当なものとして高く評価し,歓迎する。
  • 本件は,期待権侵害による損害賠償請求を認めた画期的な中野区保育士事件東京高裁判決(2007年11月28日)に依拠して雇用の安定を求める労働組合の要求闘争が拡大することを怖れた東京都が,時期を同じくして専務的非常勤職員設置要綱を改悪して5年雇止め制を創設したことに端を発する。本件の消費生活相談員(特別職の地方公務員)は1年更新を繰り返して10年,20年以上の長期に亘って65歳まで働き続けることが要綱上可能で,現に原則として65歳まで先輩が働き続けてきた。その雇用継続の期待を奪った5年雇止め制の撤廃とともに労働条件の向上を求めて相談員がユニオンを結成し,東京都に対し団体交渉を求めたが,東京都は組合及びユニオン否認の態度に出て団交拒否ないし不誠実団交を行ったものである。
    その後も組合は,東京都に対し賃金問題について団体交渉を求めたが,交渉権限のある総務局が一切出席しないため,2011年11月25日,団体交渉拒否事件として新たに都労委に不当労働行為救済申立てを行った。本年3月からは審問(証人尋問)に突入している。
  • 労働者が労働条件その他の問題について使用者と交渉を行うことは憲法上保障されている権利であることはもちろん,公共サービスのため公務労働者が安定かつ充実した雇用にあるべきことは周知の事実であり,団交権の意義は極めて大きい。
    本年3月末には5年雇止め制が初めて適用されたが,組合として一人の雇止めも許さない運動を続け,組合員を含めて雇用継続を希望する相談員全員の雇用継続を勝ち取った。しかし,5年雇止め制が存在する以上,毎年のように相当数の専務的非常勤職員の雇止めが危惧される。
    我々は,東京都に対し,上告・上告受理申立をすることなく本判決を真摯に受け止め,直ちに総務局が組合との団体交渉に誠実に応じること及び5年雇止め制を撤廃することを求めるものである。

以上



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